炎属性のテーマが熱い今日この頃。今回は「LEGACY OF DESTRUCTION」で初登場した「天盃龍(てんぱいりゅう)」テーマのカード解説と回し方、相性の良いカードを紹介します。
価格:5280円 |
「天盃龍」デッキの特徴
- モンスターは炎属性・ドラゴン族で統一
- シンクロ召喚中心
- 複数体攻撃からシンクロ召喚につなげてワンキル級の火力が出せる
「天盃龍」デッキにおける主要カード
「天盃龍」下級モンスター
以下3つの「天盃龍」下級モンスターは「自分・相手バトルフェイズに、自身を含む自分フィールドのモンスターを素材にS召喚を行う」という共通効果を持っています。誘発即時効果(スペルスピード2)なので相手の妨害からエスケープしつつ強力なモンスターを展開する動きができます。
カード名 | 効果 概要 |
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天盃龍チュンドラ | ・レベル4チューナー ・自分フィールドにドラゴン族・炎属性モンスター存在時、手札から特殊召喚 ・ダメージステップ開始時、デッキからドラゴン族・炎属性モンスター1体特殊召喚 |
天盃龍パイドラ | ・召喚・特殊召喚時、デッキから「燦幻」魔法・罠カード1枚をサーチ or セット ・自分のドラゴン族・炎属性モンスターの戦闘による戦闘ダメージは0 |
天盃龍ファドラ | ・召喚・特殊召喚・ダメージステップ開始時、墓地からレベル4以下のドラゴン族・炎属性モンスター1体を特殊召喚 ・自分のドラゴン族・炎属性モンスターに戦闘破壊耐性 |
- 「天盃龍チュンドラ」は緩い条件で手札から特殊召喚できるチューナーです。ダメステ時にサポート効果を持つ「天盃龍」モンスターをリクルートすれば安全に攻撃回数を稼ぎつつシンクロ召喚につなげられます。
- 初動札である「天盃龍パイドラ」でキーカードである「盃満ちる燦幻荘」を優先的にサーチします。サーチした魔法カードで新たなサーチを行い、結果としてこのカードと「天盃龍チュンドラ」や「幻禄の天盃龍」を並べた基本的な盤面を形成することができます。
- 「天盃龍ファドラ」の蘇生効果でシンクロ素材にしたモンスターを吊り上げることで再びシンクロ召喚を狙うことができます。
カード名 | 効果 概要 |
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幻禄(げんろく)の天盃龍 | ・ドロー以外で手札に加わった場合、チューナー扱いで特殊召喚してレベルを1つ上げる事ができる。 ・自分・相手ターンに、このカードをリリースして デッキ「天盃龍」モンスター1体を特殊召喚。 発動後、ドラゴン族モンスターしか特殊召喚不可 |
- 「幻禄の天盃龍」は共通効果を持ちませんが、後述する「燦幻開門」と相性がよく、サーチ後に特殊召喚し「天盃龍」モンスターを特殊召喚すれば、召喚権を使わずにシンクロ召喚につなげることができます。
「天盃龍」シンクロモンスター
テーマ内のシンクロモンスターはレベル7と10で1種ずつです。「トライデント・ドラギオン」のリメイク的な存在になっており、自己蘇生後カードを1枚破壊する効果を持ちますが、カード名称についてデュエル中1回なので勝負を確実に決めたいときに使いましょう。
カード名 | 効果 概要 |
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燦幻昇龍(さんげんしょうりゅう)バイデント・ドラギオン | ・ドラゴン族チューナー+ドラゴン族モンスターでシンクロ召喚 ・S召喚時、墓地のドラゴン族・炎属性モンスター1体を特殊召喚。発動ターン、特殊召喚はドラゴン族モンスターのみ。 ・3回以上攻撃宣言があったターン、墓地から特殊召喚しフィールドの魔法・罠カード1枚破壊。デュエル中1回のみ。 |
燦幻超龍(さんげんちょうりゅう)トランセンド・ドラギオン | ・ドラゴン族チューナー+ドラゴン族モンスターでシンクロ召喚 ・S召喚時、モンスターを全て攻撃表示。 ・相手モンスターの攻撃強制&相手はバトルフェイズ中に効果発動不可 ・3回以上攻撃宣言があったターン、墓地から特殊召喚しフィールドのカード1枚破壊。デュエル中1回のみ。 |
- 「燦幻昇龍バイデント・ドラギオン」のモンスター吊り上げ効果によってレベル10シンクロにつなげることができます。先行で出せた場合は「天球の聖刻印」につなげてターンを終えるのもありです。
- 「燦幻超龍トランセンド・ドラギオン」は相手の攻撃を強制する効果を持ちます。さらにバトルフェイズ中に相手の効果発動を制約できるため、自分ターンでゲームエンドまで持ち込むことはもちろん、相手バトルフェイズにシンクロ召喚に成功すれば相手ターンでも大ダメージを与えることが可能です。
「天盃龍」魔法カード
カード名 | 効果 概要 |
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盃満ちる燦幻荘(さかずきみちるさんげんそう) | ・メインフェイズ1の間、自分フィールドのドラゴン族・炎属性モンスターに発動効果耐性 ・デッキから「天盃龍」モンスター1体サーチ後、手札を1枚捨てる ・バトルフェイズ中に破壊された場合、自分フィールドのドラゴン族Sモンスター1体の攻撃力を倍にする |
燦幻開門(さんげんカイメン) | ・バトルフェイズに発動した場合、以下の効果両方適用。バトルフェイズ以外で発動した場合、以下の効果から1つ適用 ●デッキからレベル4以下のドラゴン族・炎属性モンスター1体サーチ ●手札からドラゴン族・炎属性モンスター1体を特殊召喚 |
燦幻開花(さんげんカイホウ) | ・自分フィールドのモンスターがドラゴン族・炎属性のみで、相手フィールドのモンスターの数が自分フィールドのモンスターより多い場合、メインフェイズを終了する ・3回以上攻撃宣言されたターン、墓地のこのカードを除外し1ドロー後、手札から「天盃龍」モンスターを任意の数だけ特殊召喚 |
- 「盃満ちる燦幻荘」は耐性付与によって手札誘発などのあらゆる妨害を無力化しつつ安全にモンスター効果を通していく事ができます。さらに展開札のサーチによってほぼ確実に大ダメージに向けた盤面を形成できる非常に強力カードです。まずはこのカードを真っ先に持ってきましょう。
- 「燦幻開門」もサーチと展開を兼ねたカードです。裁定では、バトルフェイズで発動した場合、上の●から効果処理を行うので、サーチしたモンスターをそのまま展開することができます。ドロー以外で手札に加わると特殊召喚できる「幻禄の天盃龍」とも相性が良いです。
- 「燦幻開花」はメインフェイズを強制終了される強力な効果を持っていますが、相手依存かつ光属性の「天球の聖刻印」と併用できない点に注意です。
相性の良いカード
魔法・罠除去カード
ワンキル率を高めるために以下のカードでバック除去を行うとよいでしょう
カード名 | 効果 概要 |
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ハーピィの羽根帚 | ・相手の魔法・罠カード全破壊 |
ライトニング・ストーム | ・相手の魔法・罠カード全破壊 ・相手の攻撃表示モンスター全破壊 |
大嵐 | ・お互いの魔法・罠カード全破壊 |
ツインツイスター | ・手札を1枚捨てて、魔法・罠カード2枚破壊 |
- 全体破壊は文句なしに強力ですが、2枚破壊にとどまるものの墓地肥やしとエンドサイクができる「ツインツイスター」もおすすめです。
先行時に有効なカード
「天盃龍」テーマは攻撃してこそ威力を発揮するので、先行になった場合は強力な制圧盤面を作るよりも、以下のカードで相手に縛りをかけるなどして相手の制圧を阻止し、有利に次のターンを迎える事に注力するのがよいでしょう。
カード名 | 効果 |
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ディメンション・アトラクター | ・次のターンまで墓地行きカードを除外 |
ドロール&ロックバード | ・相手はデッキからカードを手札に加えられない |
大熱波 | ・次の自分ドローフェイズまで、お互いに効果モンスターを召喚・特殊召喚できない。 |
カイザー・コロシアム | ・相手は自分より多くモンスターを出せない |
群雄割拠 | ・フィールドに出せるモンスターの種族は1種類のみ |
御前試合 | ・フィールドに出せるモンスターの属性は1種類のみ |
- 手札で腐った場合は「盃満ちる燦幻荘」でキーカードと交換することができます。
展開支援できるカード
カード名 | 効果 |
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テラ・フォーミング | ・デッキからフィールで魔法サーチ |
盆回し | ・デッキからフィールド魔法を1種類ずつ互いのフィールドにセット |
チキンレース | ・1000LP払って、1ドロー or このカードを破壊 or 相手を1000LP回復 |
仮面竜 | ・戦闘破壊で墓地へ送られた場合、デッキから攻撃力1500以下のドラゴン族モンスター1体をリクルート |
深淵の獣マグナムート | ・墓地の、光・闇属性モンスターを1体除外し、手札から特殊召喚 ・特殊召喚に成功した場合、エンドフェイズに、デッキ・墓地からドラゴン族モンスター1体を選んで手札に加える。 |
- 「テラ・フォーミング」はフィールド魔法サーチの基本です。
- 「盆回し」は「灰流うらら」に妨害されることなく「盃満ちる燦幻荘」を引っ張ってこれます。もう一種のフィールド魔法は素引きしても使用できる「チキンレース」がおすすめです。
- 「仮面竜」は自爆特攻から展開に持っていくのも、先行時にセットして地雷にするのもできます。
- 光属性の手札誘発を多めに積む構築であれば、ドラゴン族をサーチできる「深淵の獣マグナムート」の採用余地もあります。効果使用後の「天球の聖刻印」をコストにできれば無駄がありません。
相性の良いEXモンスター
カード名 | 効果 |
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ブラック・ローズ・ドラゴン | ・S召喚時、フィールドのカードを全て破壊 |
ブラッド・ローズ・ドラゴン | ・S召喚時、お互いの墓地のカードを全て除外。「ブラック・ローズ・ドラゴン」を素材にしていた場合、このカード以外のフィールドのカードを全て破壊 ・このカードをリリースして、カードを破壊する効果の発動を無効し、EXデッキ・墓地から「ブラック・ローズ・ドラゴン」を特殊召喚 |
トライデント・ドラギオン | ・ドラゴン族チューナー+ドラゴン族モンスターでシンクロ召喚 ・S召喚でしか特殊召喚できない ・S召喚時、自分フィールドカードを2枚まで破壊し、破壊したカードの数だけ追加攻撃 |
オッドアイズ・メテオバースト・ドラゴン | ・相手はバトルフェイズ中にモンスター効果の発動不可 |
フルール・ド・バロネス | ・フィールドのカード1枚破壊 ・魔法・罠・モンスターの効果の発動を無効にし破壊 ・スタンバイフェイズにこのカードをEXデッキに戻し、墓地のレベル9以下のモンスター1体特殊召喚 |
天球の聖刻印 | ・ドラゴン族モンスター2体でリンク召喚 ・手札・フィールドのモンスター1体をリリースしてフィールドの表側表示のカード1枚を選択バウンズ ・リリースされた場合、手札・デッキからドラゴン族モンスター1体リクルート |
- 「ブラック・ローズ・ドラゴン」および「ブラッド・ローズ・ドラゴン」は強力な全体除去効果を持っており「盃満ちる燦幻荘」が場に出ていればそれをほぼ通すことができます。
- 「トライデント・ドラギオン」で「盃満ちる燦幻荘」を破壊すれば最大6000×3回攻撃が可能となります。
- 「オッドアイズ・メテオバースト・ドラゴン」を出しておけば、バトルフェイズで相手はモンスター効果の発動ができなくなります。モンスター中心で構成されるデッキにはめっぽう刺さります。
- 「フルール・ド・バロネス」は汎用レベル10シンクロとしておすすめです。
- 「天球の聖刻印」を先行時に立てておくことで相手ターンで妨害と展開ができます。対象を取らないバウンズに加え、リクルート効果で「天盃龍ファドラ」を出して墓地から素材モンスター蘇生し「ブラック・ローズ・ドラゴン」でシンクロ召喚できるのが強力です。「墓穴の指名者」が天敵なので防衛用に「屋敷わらし」を採用するのもありです。
展開方法
序盤展開の要となる「天盃龍パイドラ」を使用した展開例を紹介します。
後攻展開
- 「天盃龍パイドラ」を召喚し、「盃満ちる燦幻荘」をサーチし発動
- 「盃満ちる燦幻荘」で「天盃龍チュンドラ」をサーチ
- 「天盃龍チュンドラ」を手札から特殊召喚しバトルフェイズへ
- 「天盃龍パイドラ」の攻撃宣言時、「天盃龍チュンドラ」の効果で「天盃龍ファドラ」をリクルート
- 「天盃龍チュンドラ」の攻撃宣言時、「天盃龍チュンドラ」の効果で「天盃龍パイドラ」とともに素材になり 「燦幻昇龍バイデント・ドラギオン」をシンクロ召喚
- 「燦幻昇龍バイデント・ドラギオン」の効果で 「天盃龍パイドラ」 を蘇生
- 「燦幻昇龍バイデント・ドラギオン」と 「天盃龍パイドラ」 は攻撃宣言
- 「天盃龍パイドラ」の効果で 「燦幻昇龍バイデント・ドラギオン」とともに素材になり「燦幻超龍トランセンド・ドラギオン」をシンクロ召喚
- 「燦幻超龍トランセンド・ドラギオン」の攻撃宣言時、「天盃龍ファドラ」の効果で「天盃龍パイドラ」を蘇生
- 墓地から「燦幻昇龍バイデント・ドラギオン」を自己蘇生
- 「天盃龍ファドラ」の効果で「燦幻昇龍バイデント・ドラギオン」とともに素材になり「トライデント・ドラギオン」をシンクロ召喚
- 「トライデント・ドラギオン」の効果で「盃満ちる燦幻荘」含む2枚破壊
- 「盃満ちる燦幻荘」の効果で「トライデント・ドラギオン」の攻撃力を倍化
- 「トライデント・ドラギオン」で三回攻撃宣言
- 初手札が「盃満ちる燦幻荘」であれば、「盃満ちる燦幻荘」→「天盃龍パイドラ」→「燦幻開門」→「天盃龍チュンドラ」とつなげていくことで3と同様の盤面をつくることができます。
- 事前に相手のバック除去などしておくと安定性が一層高まります。
先行展開例
- 「天盃龍パイドラ」を召喚し、「盃満ちる燦幻荘」をサーチして発動
- 「盃満ちる燦幻荘」の効果で「天盃龍チュンドラ」をサーチして特殊召喚
- 「天盃龍パイドラ」と「天盃龍チュンドラ」を素材にして「燦幻昇龍バイデント・ドラギオン」をシンクロ召喚
- 「燦幻昇龍バイデント・ドラギオン」の効果で「天盃龍チュンドラ」を蘇生
- 「燦幻昇龍バイデント・ドラギオン」と「天盃龍チュンドラ」を素材に「天球の聖刻印」をリンク召喚してターンエンド
- 「盃満ちる燦幻荘」と「天球の聖刻印」が存在するので、相手メインフェイズで妨害と展開が一挙にできます。
- 「天球の聖刻印」で「天盃龍ファドラ」をリクルートすれば、墓地から素材を吊り上げてレベル7シンクロ召喚につなげることができます。バトルフェイズ中であれば先述の後攻展開の流れで「燦幻超龍トランセンド・ドラギオン」まで出して迎撃を狙うこともできます。
弱点と対策
バトルフェイズを無力化するカードやプレイヤーに対して特殊召喚を制限するカード、永続妨害・耐性持ちモンスターを出されると相手のダメージを与えることが厳しくなります。例えば、「和睦の使者」を打たれると、戦闘はできても破壊とダメージが発生しなくなりますし、「次元障壁」でシンクロ召喚を制限されると展開が中途半端に終わらされてしまいます。加えて「天盃龍」テーマは除去手段が少ないので、「I:Pマスカレーナ」を素材にした「双穹の騎士アストラム」といった耐性持ちモンスターを出されると突破できず積んでしまいます。
まとめ
以上、「天盃龍」デッキの解説でした。
連続攻撃や攻撃力倍加により「天盃龍」テーマは類を見ないほどの高火力を出す事が可能になっています。戦闘重視で後攻に強いデッキを作りたい人には非常におすすめできるテーマです。
この記事が「天盃龍」デッキ構築の参考になれば幸いです。
ご閲読ありがとうございました。
価格:5280円 |