今回は天気デッキの紹介です。この記事では各天気カードの解説と立ち回り、相性の良いカードを紹介していきます。
天気デッキの特徴
- 永続魔法・罠カードで天気モンスターに、自身の除外をコストとする効果を付与する
- デッキから永続魔法・罠カードを置く展開に灰流うららが通りにくい(ケアも可)
- 魔法・罠ゾーンが埋まりやすい&配置に配慮する必要がある
天気デッキにおける主要カード
「天気」下級モンスター
「天気」下級モンスターは、以下の共通効果を持っています。
- フィールドのこのカードが「天気」カードの効果を発動するために除外された場合、次のターンのスタンバイフェイズに発動できる。除外されているこのカードを特殊召喚する。
これを踏まえたうえで各モンスターの個別効果を確認します。
カード名 | 効果 |
---|---|
雨天気ラズラ | ・特殊召喚時、手札から「天気」魔法・罠カード1枚を魔法&罠ゾーンに枚表側表示で置く |
曇天気スレット | ・表側表示の「天気」カードが墓地へ送られた場合、墓地の「天気」魔法・罠カードを2枚まで魔法&罠ゾーンに表側表示で置く |
晴天気ベンガーラ | ・表側表示の永続魔法・永続罠カード1枚を墓地へ送り墓地から守備表示で特殊召喚し、手札から「天気」魔法・罠カード1枚を魔法&罠ゾーンに表側表示で置く |
雪天気シエル | ・召喚時、デッキから「天気」魔法・罠カード1枚を魔法&罠ゾーンに表側表示で置く |
雷天気ターメル | ・表側表示の永続魔法・永続罠カード1枚を墓地へ送り、デッキから「天気」魔法・罠カード1枚を魔法&罠ゾーンに表側表示で置く |
極天気ランブラ | ・召喚時、手札・デッキ・墓地から「天気」魔法・罠カード1枚を魔法&罠ゾーンに表側表示で置く ・「天気」魔法・罠カードに効果対象・効果破壊耐性付与 |
- 序盤は初動札である「雪天気シエル」が展開の要となります。「雪の天気模様」を置き、「雪天気シエル」をコストにしてさらなるサーチにつなげましょう。
- 「曇天気スレット」は墓地から2枚まで「天気」魔法・罠カードの回復ができるカードです。「晴天気ベンガーラ」や「雷天気ターメル」などの発動コストをケアしつつさらに1枚盤面を強化できるので、早期にフィールドに持ってくるべき1枚といえます。
- 「極天気ランブラ」は「天気」魔法・罠カードに効果対象・効果破壊耐性を付与して、魔法・罠カード除去という「天気」デッキの弱点をカバーしてくれます。
- デッキから「天気」カードを置く効果のカードには「灰流うらら」が効きません。
「天気」リンクモンスター
カード名 | 効果 |
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虹天気アルシエル | ・「天気」モンスター3体でリンク召喚 ・リンク先の「天気」モンスターに「このカードを除外して魔法・罠・モンスターの効果の発動を無効にし破壊」効果を付与 ・リンク召喚したこのカードを墓地へ送り、相手モンスターの特殊召喚を無効にして破壊 ・「天気」カードの効果を発動するために除外された場合、次のスタンバイフェイズに除外ゾーンから特殊召喚 |
月天気アルシエル | ・「天気」モンスター3体でリンク召喚 ・リンク召喚時、除外されている「天気」モンスター1体を特殊召喚 ・リンク先の「天気」モンスターに「このカードを除外し、相手フィールドのモンスター1体を次のスタンバイフェイズまで除外」効果を付与 ・破壊された場合、EXデッキから「虹天気アルシエル」を特殊召喚 |
- 「虹天気アルシエル」を立てることで、毎ターン最大3妨害が可能となります。攻撃力が低いので、戦闘補助の「天気」カードで守りましょう。効果付与される「天気」モンスターがいないと威力を発揮できないので、「天気予報」の効果で永続魔法・罠カードをリンク素材にしてリンク召喚するとよいでしょう。
- 「月天気アルシエル」は相手モンスターをフリーチェーンで除外する効果を「天気」モンスターに付与していきます。横向きリンクがないので「虹天気アルシエル」と併用するのは難しいかもしれませんが、破壊時に「虹天気アルシエル」を出すことができるので順番に出すことは可能です。
「天気」魔法・罠カード
「天気」永続魔法・罠カードは以下の共通効果を持っています。
- このカードと同じ縦列の自分のメインモンスターゾーン及びその両隣の自分のメインモンスターゾーンに存在する「天気」効果モンスターは以下の効果を得る。
ここでは「天気」モンスターに付与する個別効果を確認します。
カード名 | (天気モンスターに付与される)効果 |
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雪の天気模様 | ・このカードを除外して、デッキから「天気」カード1枚をサーチ |
雨の天気模様 | ・このカードを除外して、相手フィールドの魔法・罠カード1枚をバウンズ |
晴れの天気模様 | ・このカードを除外して、自分フィールドのモンスター1体をリリースし、「天気」モンスター1体を、手札・墓地から特殊召喚 |
曇りの天気模様 | ・このカードを除外して、フィールドの表側表示モンスター1体の攻撃力を半分にし直接攻撃可能にする |
虹の天気模様 | ・このカードを除外して、デッキから、「天気」モンスター1体を特殊召喚 |
雷の天気模様 | ・このカードを除外して、ダメステ時に相手モンスターをバウンズ |
オーロラの天気模様 | ・このカードを除外して、自分・相手の手札に加わったカード1枚を除外し、そのプレイヤーは1枚ドロー |
- 「雪の天気模様」と「虹の天気模様」で、デッキから「天気」カードを引っ張ってくる役割を持っています。「雪の天気模様」で「天気予報」をサーチし、「天気予報」で「虹の天気模様」を置き、「虹の天気模様」で後続「天気」モンスターを特殊召喚すれば序盤から硬い盤面を築くことができます。
- 「天気」モンスターはステータスが低いので、相手モンスターの攻撃力を半分にする「曇りの天気模様」と相手モンスターをバウンズする「雷の天気模様」を駆使して戦闘を行います。「雷の天気模様」は対象に取らないバウンズ除去ができる点が優秀です。
- 「雨の天気模様」は魔法・罠カードをバウンズします。アドバンテージは取れませんが、相手エンドフェイズにバウンズすれば安全に自分ターンを迎えることができます。
- 「オーロラの天気模様」は手札に加わったカードを1枚除外できますが、1ドローを与えてしまいます。相手のキーカードを見極めたうえで慎重に使用しましょう。
- 「晴れの天気模様」はカードの消費は激しいですが、バトルフェイズでも何度も発動ができるため追撃によってゲームエンドまで持ち込むことも可能です。
「天気予報」
「天気」テーマの強化カードとして追加されたフィールド魔法カードです。天気デッキの展開力を大幅に引き上げることができるようになります。
カード名 | 効果 |
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天気予報 | ・発動時、デッキから「天気」魔法・罠カード1枚を魔法&罠ゾーンに表側表示で置く ・魔法&罠ゾーンの表側表示の「天気」カードを「天気」リンクモンスターのリンク素材にできる ・自分メインフェイズ、手札から「天気」モンスター1体を召喚 |
- 魔法・罠ゾーンのカードをリンク素材にすれば、「天気」モンスターを墓地に送る必要がないため、「虹天気アルシエル」のリンク召喚直後から効果発動に対する妨害を行うことができます。
- 「曇天気スレット」がいる状態で魔法・罠カードを素材にリンク召喚すれば墓地から張り直しができます。
相性の良いサポートカード
手札誘発モンスター
「天気」デッキでは魔法・罠ゾーンが埋まりやすく配置も重要になってくるので、ほかの魔法・罠カードをセットすると展開の妨げになり自滅する危険があります。そのため魔法・罠ゾーンと干渉することのない手札誘発モンスターは相性がとてもよいです。
カード名 | 効果 |
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幽鬼うさぎ | ・フィールドのモンスターの効果又はフィールドの既に表側表示で存在している魔法・罠カードの効果が発動時、そのカードを破壊 |
エフェクト・ヴェーラー | ・相手フィールドの効果モンスター1体の効果をターン終了時まで無効化 |
海亀壊獣ガメシエル | ・相手フィールドのモンスター1体をリリースし、手札から相手フィールドに特殊召喚 |
原始生命態ニビル | ・相手が5体以上のモンスターを召喚・特殊召喚したメインフェイズに、フィールドの表側表示モンスターを可能な限りリリースしこのカードを手札から特殊召喚後、相手フィールドに「原始生命態トークン」1体を特殊召喚 |
- 「海亀壊獣ガメシエル」で耐性を持つ相手モンスターも除去できます。使用後は「雷の天気模様」で回収することができます。
- 「原始生命態ニビル」効果処理前に自分フィールドの「天気」モンスターを除外し避難させることで相手モンスターだけ除去することが可能です。
除外系カード
天気デッキは墓地利用も行うことができるため除外のやりすぎに注意しましょう。
カード名 | 効果 |
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ディメンション・アトラクター | ・墓地へ送られるカードを除外 |
次元の裂け目 | ・墓地へ送られるモンスターを除外 |
マクロコスモス | ・墓地へ送られるカードを除外 |
- 「天気」魔法・罠カードは除外ゾーンから復帰手段をもたないため「マクロコスモス」よりも「次元の裂け目」のほうが干渉することなく使いやすいでしょう。
その他相性の良いカード
カード名 | 効果 |
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魔封じの芳香 | ・魔法カードはセットしなければ発動できず、セットした次の自分ターンまで発動できない |
スキルドレイン | ・フィールドの全ての表側表示モンスターの効果を無効化 |
群雄割拠 | ・フィールドに1種類の種族のモンスターしか出せない |
波紋のバリア -ウェーブ・フォース- | ・相手モンスターの直接攻撃宣言時、相手攻撃表示モンスターを全てデッキバウンズ |
守護天霊ロガエス | ・自分フィールドの天使族モンスターの効果発動した時、手札から特殊召喚 ・相手フィールドの表側表示カード1枚を除外し、自分の攻撃表示モンスターを守備表示にする ・破壊された場合、フィールドのモンスター1体に戦闘耐性付与 |
朱光の宣告者 | ・手札からこのカードと天使族モンスター1体を墓地へ送り、相手モンスター効果の発動を無効にし破壊 |
- 「魔封じの芳香」でセットさせた魔法カードを「雨の天気模様」でバウンズすれば相手の魔法カードを封じることができます。
- 「スキルドレイン」を張ることで「天気」永続魔法・罠カードで効果付与された「天気」モンスターの効果を一方的に使用することができます。リンクモンスターとの相性はいまいちなので注意。
- 「天気」モンスターを除外ゾーンにエスケープさせたり、「曇りの天気模様」で相手モンスターを直接攻撃可能にすれば「ウェーブ・フォース」によるデッキバウンズが成功しやすくなります。
- 「天気」モンスターはすべて天使族で統一のため「群雄割拠」や「朱光の宣告者」といった同種族サポート系のカードと相性が良いです。
基本展開&立ち回り
展開例①
<手札の「雪天気シエル」と「天気」下級モンスターの2枚で「虹天使アルシエル」をリンク召喚する展開>
- 「雪天気シエル」を召喚し「雪の天気模様」を置く
- 「雪天気シエル」を除外して「雪の天気模様」の効果で「天気予報」をサーチ&発動
- 「天気予報」の効果で「虹の天気模様」を置く
- 「天気予報」の効果で「天気」モンスターA召喚
- 「天気」モンスターAを除外して「虹の天気模様」の効果で「曇天気スレット」を特殊召喚
- 「天気」モンスターAと「虹の天気模様」と「雪の天気模様」を素材に「虹天使アルシエル」リンク召喚
- 「曇天気スレット」の効果で「虹の天気模様」と「雪の天気模様」を墓地から張り直し
- 次のスタンバイフェイズから、帰還した「天気」モンスターを使用して2妨害できます。
展開例②
<「晴れの天気模様」の効果で後続モンスターを展開して追撃する展開>
- 「天気」モンスターを除外し「晴れの天気模様」の効果でフィールドのモンスターをリリースし墓地or手札から「天気」モンスターAを「晴れの天気模様」の効果適用個所に特殊召喚
- 「天気」モンスターAで攻撃後、墓地の「晴天気ベンガーラ」の効果で永続魔法・永続罠カードを墓地に送り「晴天気ベンガーラ」を特殊召喚し攻撃
- 「晴天気ベンガーラ」を除外し「晴れの天気模様」の効果で「天気」モンスターAをリリースし墓地or手札から「天気」モンスターBを「晴れの天気模様」の適用個所に特殊召喚
- 手札・墓地・フィールドのカードが続く限り延々と攻撃し続けることができます。盤面が充実していて、相手のLPを削り切れる場合は狙ってみると良いでしょう。
「虹天使アルシエル」は少し待つ
序盤にリンク召喚をすると素材になった「天気」カードが墓地に行って盤面が手薄になってしまいます。「曇天気スレット」の効果でリソースの回復を狙えない場合には、あえて「虹の天気模様」で「虹天気ランブラ」を特殊召喚して破壊耐性を付与し、除外からモンスターが戻ってくるまで待つのも有効です。「天気予報」の登場でリンク召喚しやすくなりましたが、焦って「虹天気アルシエル」を出すよりも、じわじわと「天気」永続魔法・罠カードを増やしていくことも重要です。
弱点と対策
「天気」デッキは永続魔法・罠カードとモンスターのシナジーによって威力を発揮するので、「ハーピィの羽根帚」といった魔法・罠カード除去、「王宮の鉄壁」や「アーティファクト・ロンギヌス」による除外封じをするカードが天敵です。相手モンスターを永続魔法化する「反逆の罪宝-スネークアイ」のような(結果として)魔法・罠ゾーンを封鎖するカードを打たれると、天気カード同士のシナジーを失ってしまいます。また、チェーンブロックをつくらず除去できる「壊獣」カードの前では、「天気」モンスターの妨害&エスケープ能力は無力化します。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「天気」デッキは、永続カードの配置場所、フィールドに引っ張ってくるカードの選択、攻防&展開ルートの判断がやや難解であるため、比較的ゲームに慣れた人向けのデッキだと思います。初見の相手プレイヤーにも丁寧に説明できるとよりグッドです。
この記事が「天気」デッキ構築の参考になれば幸いです。
ご閲覧ありがとうございました。